反り腰はマットレスで改善できるのか
はじめに誤解がないようにお伝えしておきたいのですが、反り腰をマットレスで改善することはできませんが、悪化しないようにすることは十分可能です。
ただし、いくら腰痛や反り腰の人に合うマットレスを使用していたとしても、うつ伏せで使用するのはおすすめできません。
できれば、反り腰でも快眠できる寝方としてご紹介した、横向きで寝ても負担のないマットレスを使用するようにしましょう。
また、反り腰による不調を軽減するのにいい、応急処置的な姿勢もあります。
「セミファウラー位」といって、介護や腰痛の際に適した姿勢があるのですが、やり方としては、
1.仰臥位(仰向けで寝た状態)になる
2.そのままの状態で上半身を30度から45度ほど上げる
のみです。
こうすることで、腰椎の負担を軽減できます。
最近では、こういったセミファウラー位が取りやすいようにできているマットレスも出ているため、反り腰よる不調に悩んでいる人は選択肢のひとつとして考えるのもいいですね!
参考:腰痛とリハビリ | 公益財団法人東京都医療保健協会/練馬総合病院
反り腰対策マットレスの選び方
マットレスで反り腰の悪化防止や痛み軽減が期待できるということがわかりましたが、「マットレスさえ使えばどんなマットレスでもいい」というわけではありません。
つまり、反り腰対策になるマットレスを選ぶ必要があるのです。
本来、体を休めるために取る睡眠なのに、反り腰による不調からいい睡眠がとれなくなってしまっていては元も子もないことになってしまいます。
少しでも痛みが軽減できて、反り腰を悪化させないための工夫をしていくことが大切です。
具体的な内容と、なぜそれがいいのかを解説していきますので、マットレス選びの参考にしてくださいね!
体圧分散性が高い
体への負担を軽減するために、体圧分散性が高いマットレスを選ぶようにしましょう。
寝転ぶと、マットレスと体の接地面に体重がかかります。これが体圧、体にかかる圧力です。
その圧力の負担を補う(体圧を分散する)ためにマットレスがあります。
体圧分散に長けるマットレスの決め手は、マットレスの反発力と硬さです。
というのも、反り腰の人の場合、臀部が一番突き出ている姿勢になってしまいますから、寝転んだときも臀部(腰)に体圧が集中しやすい姿勢になっています。
そのため、柔らかすぎて沈み込み過ぎてしまうマットレスを使用すると、体もくの字型になって腰で体圧を受けてしまうことになりますし、硬すぎて沈み込まな過ぎても体との接地面に体圧が手中してしまうので、やはり臀部や腰への負担が増すばかりです。
マットレスの硬さや素材の好みはみなさんそれぞれあるでしょうが、反り腰による不調対策をしたいのであれば、
・適度な反発力がある
・体全体にフィット感がある
ようなマットレスを選ぶようにしましょう。
この3つをクリアできているものは、体圧分散の長けているマットレスといえますので、腰への負担軽減には有効に作用することでしょう。
寝返りが打ちやすい
寝返りがスムーズにできるマットレスを選びましょう。
おすすめなのは、スムーズな寝返りをサポートしてくれる、ポケットコイルマットレスや高反発マットレスを選ぶことです。
人は睡眠中に意図せず寝返りをしているものですが、寝返りをする目的には、
・長時間、同じ部分に体圧がかかるのを避けるため(体への負担をほぐすため)
・接地していた面の熱の不快感をなくすため
・睡眠中、同じ姿勢を取り続けた体をストレッチさせるため
・血流の停滞を阻止するため
などがあります。
寝返りがスムーズにできるということで、体圧がさらに分散される効果もありますし、よりよい睡眠がとれるようになるというわけです。
反り腰で腰が痛いからといえど、無意識レベルでおこなっている寝返りをしないわけにはいきませんから、なるべく寝返りがしやすいマットレスを使用する必要があります。
正しい寝姿勢を保てる硬さ
体の局所に体圧がかからないようにするためにも、正しい寝姿勢・理想的な寝姿勢を保てるマットレスを選ぶようにしましょう。
本来、首から腰にかけての脊椎(背骨)が、穏やかなS字状になって、肩や腰の高さが同じ高さになっている状態が理想的な寝姿とされており、一番体に負担がない状態といわれているので、その姿勢を保てるように心がける必要があります。
正しい寝姿勢を保つには、沈み込みすぎない、ある程度の硬さが必要です。
さきほど柔らかすぎたり、沈み込みすぎたりするものはよくないとお伝えしましたが、特に低反発マットレスは避けたほうがよいでしょう。
沈み込みが強い分、
・寝返りがしづらくなって、安眠の妨げにもなる
・寝姿勢が崩れた状態でもフィットしてしまう
・腰や肩の高さも崩れた状態でキープされてしまう
など、結果、いい睡眠ができないうえに、負担も増える状態になってしまうのです。
柔らかくてしっかり沈み込む感じがある低反発系のマットレスに寝てみると、体と寝具の間に隙間ができにくいので、フィット感があって気持ちいいと感じることもあるかもしれませんが、上記の理由から反り腰の人にはおすすめできません。
ただし、トゥルースリーパーのように低反発と高反発を組み合わせて、自分の理想の姿勢を作り出せるようになっているマットレスもありますので、「低反発=ダメ」ということではないので、寝姿勢が崩れない程度の硬さということに重きを置いて選ぶようにしてくださいね。
反り腰対策マットレスのおすすめ
反り腰の人にいい寝方やマットレスの選び方についても学んだことろで、実際にどういった反り腰対策のマットレスがあるのか、確認してみましょう。
いくら反り腰対策の知識だけを増やしても、どんなものがおすすめなのか、どんな商品があるのかも知っておかないと、「どれを選んだらいいのかわからない」と迷ってしまう人もたくさんいます!
最近では数多くのマットレスが販売されているので、悩んだ結果、失敗してしまっては意味がありません。
ここでは、反り腰対策マットレスとしておすすめできる商品を7つご紹介します。
自分の好みや反り腰の悩み度合に合わせて、どれが合いそうかイメージしてみてくださいね!
NELLマットレス
英語で、「よく寝た!」「熟睡した」というとき、"Sleep well(スリープウェル)"と表現しますが、ネル(NELL)マットレスは「寝る+WELL(よく)」というコンセプトから誕生しました。
ネルマットレスの特徴は、小さめの高密度ポケットコイルを使用していることと、通常のマットレスよりたくさんコイルを使用していることです。
こうすることで、体の細かい曲線部分にフィットしやすくなるため、体圧分散に長けたマットレスに仕上がっています。
また
①頭から肩(柔らかめのコイル)
②背中から腰(硬めのコイル)
③太ももから足(柔らかめのコイル)
と、3箇所でコイルの硬さを変えているのもポイントです。
フィット感がありながらも、コイルなので反発力も適度にあり、寝姿勢も崩れにくいうえに、腰の部分の沈み込みが強くなりにくいメリットがあるというのは、反り腰の人におすすめできる最大の理由でもあります。
ほかにも、
・リバーシブル仕様
・コイルならではの通気性のよさ
・120日間のとトライアル期間(合わない場合返品可能、返金送料は不要)
・10年の品質保証
・10万回の耐久テストをクリアしている
などの嬉しい内容も盛りだくさん!
質のいい睡眠にとことんこだわってた結果、NELLマットレスの製造には、1年以上の歳月をかけて研究開発されてたというのですから、メーカーの本気度もうかがえますよね。
なお、ネルマットレスのサイズは以下のとおりです。
種類 | サイズ |
シングル | 縦195cm × 横95cm × 厚さ21cm |
セミダブル | 縦195cm × 横120cm × 厚さ21cm |
ダブル | 縦195cm × 横140cm × 厚さ21cm |
クイーン | 縦195cm × 横160cm × 厚さ21cm |
キング | 縦195cm × 横190cm × 厚さ21cm |
厚みはどのサイズでも21cmもあるので、沈み込みすぎてしまう心配もないので、腰のトラブル全般にも対応できるマットレスといえますね。
関連記事:(NELL)ネルマットレスの口コミ(良い&悪い)腰痛への評判は?
関連記事:【2023年】ネルマットレスのクーポン入手方法!割引セール時期・キャンペーンも
西川エアー
「点で支えて質の高い睡眠を」というコンセプトの、西川エアーマットレス。
凹凸構造のウレタンフォームで体を支えて、
・体圧分散を高める
・熱や湿気のこもりを防ぐ
・マットレスによる体の圧迫予防
などを可能にしたマットレスです。
シングルのマットレスですら1,200個もの点があり、接地面が体圧に合わせて適度に沈むことで、体の重さに合わせたフィット感があり、その体圧分散の効果は「まるで雲の上に寝転んでいるよう」という評判も!
また、西川エアーは高反発ウレタンフォームを使用しているので、しっかり寝姿勢をキープする反発力や体圧吸収力があるため、安定感もあります。
硬さはベーシックとハードの2種類展開になっており、身長と体重・体格などに合わせて選べるようになっていますし、西川には店舗もありますから、店頭に足を運んでどちらが自分に合うかしっかりお試しして、納得して購入できるのも魅力のひとつですね。
さらに、ベッドマットレスと直接床に置くタイプのマットレスの2種類展開になっているので、ベッド派・布団派どちらの人でも安心して購入できますよ!
なお、西川エアーのスペックは以下のとおり。
種類 | サイズ |
シングル |
縦195cm × 横97cm
|
セミダブル |
縦195cm × 横120cm
|
ダブル |
縦195cm × 横140cm
|
80サイズ ※受注生産 |
縦195cm × 横80cm ※セミシングルサイズ、2枚並べるとクイーンズに
|
90サイズ ※受注生産 |
縦195cm × 横90cm ※セミシングルサイズ、2枚並べるとキングサイズに
|
マットレスの厚さはシリーズによって異なり、マットレスタイプの厚さは8cmのものと9cmのものがあり、ベッドマットレスの厚さはシリーズに問わず厚さは14cmに統一されています。
エアーSXのみ、三つ折りタイプが販売されており、原則のコンセプトは同じですが、シリーズによって特性にプラスアルファがありますので、ご自身に合いそうなものを選んでみましょう!
数々のアスリートも西川エアーを愛用されていたり、ANAの国際線ファーストクラスにも採用されていたりすることからも、信頼と実績は十分といえるのではないでしょうか。
関連記事:【大谷翔平のマットレス】西川エアーの口コミ!腰痛い評判と寿命
モットン
すでに10万個以上もの販売実績がある、モットンマットレス(Motton Japan)。
高反発ウレタンを使用しており、体圧分散・反発力ともに兼ね備えているため、寝返りもしやすく、体にも負担がかかりにくいという反り腰に合うマットレスの条件はクリアしているといっていいでしょう。
また、硬さについては、
・140Nのソフトタイプ
・170Nのレギュラータイプ
・280Nのハードタイプ
の3つの硬さの違うマットレスが販売されており、体重や骨格に合わせたベストな硬さを選べるようになっています。
さらに、硬さが合わなければ、送料などを含め3,960円で違う硬さのものに交換してくれるため、買い直しになってしまう心配もありません。
なお、モットン(Motton Japan)の高反発マットレスのスペックは以下のとおりです。
種類 | サイズ |
シングル |
縦195cm × 横97cm
|
セミダブル |
縦195cm × 横120cm
|
ダブル |
縦195cm × 横140cm
|
厚さはどのサイズでも10cmに統一されています。
高反発の場合、10cmあれば、底付き感を感じることはありませんので、反り腰対策には有効なマットレスといっていいでしょう。
関連記事:モットンの口コミは悪い?高反発マットレスの辛口評価
ニトリNスリープハード
お値段以上のキャッチフレーズでおなじみのニトリからも、反り腰対策にいいマットレスが販売されています。
おすすめなのは、Nスリープのシリーズのハードタイプです。
ダブルクッション(2枚重ねて使用するマットレスのこと)で、どちらのマットレスにもポケットコイルが採用されています。
ポケットコイルタイプのダブルクッションを使用することで、
・体圧分散性がよくなる
・それぞれのマットレスで体圧を受け止めることで安定性が上がる
・沈み込み過ぎず反発力もキープできる
・2枚あること通気性も抜群
・上下のマットレスをローテーションすることでへたり防止ができる
などのメリットが生まれるため、まさに反り腰の人の安眠に適したマットレスといえるのです!
また、Nスリープハードには、
・スタンダードタイプ(綿+ウレタン+不織布)
・カルファイバーが詰め物に使用されているタイプ(綿+ウレタン+カルファイバー+不織布)
・ラテックスが詰め物に使用されているタイプ(綿+ウレタン+ラテックス+不織布)
の3タイプがあり、お好みの硬さを選べるようになっています。
特に、ニトリには実店舗がたくさんありますし、お試しなどで事前に実物を確認できるのもニトリの強みです。
しかも、Nマットレスには30年の保証期間(コイルに対する保証)がついていますし、30日試してみて合わなかった場合には、別のマットレスと交換する対応もしてくれます。
ニトリがサポートするという姿勢からしても、かなりの自信作だといっていいでしょう。
なお、ニトリ Nスリープハードのスペックは以下のとおりです。
種類 | サイズ |
シングル |
縦197cm × 横97cm
|
セミダブル |
縦197cm × 横120cm
|
ダブル |
縦197cm × 横140cm
|
クイーン(上段2枚組み) |
縦197cm × 横170cm
|
クイーン(上段1枚タイプ) |
※スタンダードタイプには、クイーン(上段2枚組み)の販売はありません。
※スタンダードタイプの厚さは25cm
カルファイバーの厚さは27cm
ラテックスの厚さは29cm
参考:Nスリープ-マットレス特集 | ニトリネット【公式】 家具・インテリア通販
関連記事:Nスリープの口コミ!ハード・プレミアム・ラグジュアリー
反り腰対策マットレストッパーのおすすめ
使用しているマットレスの上に敷く、「マットレストッパー」も販売されているのをご存知でしょうか?
マットレストッパーはオーバーレイと呼ばれることもあるのですが、これを使用することで、
・今使用しているマットレスの寝心地を改善する
・下にあるマットレスの劣化を防ぐ
・下に敷いてあるマットレスの不具合をサポートする
などのメリットがあります。
マットレストッパーを敷くだけでも使用感が変わるので、反り腰に悩んではいるけど、「マットレスがそこまで傷んでいるわけでもないし、新しいものに買い替えるのはな…」「今のマットレスが少しへたってきているから、補強して反り腰対策できないかな?」と迷っている人にもおすすめです。
そんなマットレストッパーのおすすめ商品をご紹介していきます!
エアウィーヴスマート01
エアウィーヴから、「マットレスパッド」として販売されているスマート01。
「マットレスの上に1枚敷くだけで、ワンランク上の寝心地を」と謳っています。
厚さが4cmのうち、3cmにエアウィーヴが独自開発したエアファイバーが採用されているのですが、そのエアファイバーのメリットには
・水で洗える
・優れた体圧分散力
・通気性のよさ
・適度な反発力で寝返りがしやすい
・安定性が高く沈み込み過ぎないため、寝姿勢を崩しにくい
などがあり、反り腰対策もできるうえに、衛生面という意味でも文句なしの優れもの!
さらに、30日のお試し期間と、3年の保証期間もついてくるので、安心感もありますよね。
なお、エアウィーヴスマート01は以下のとおりです。
種類 | サイズ |
シングル |
縦195cm × 横97cm
|
セミダブル |
縦197cm × 横120cm
|
ダブル |
縦197cm × 横140cm
|
ちなみに、補足ですが、
・エアウィーヴスマート02(肩の部分が柔らかめ)
・エアウィーヴ01(両面仕様で肩の部分が柔らかめ)
・エアウィーヴ02(両面仕様で腰の部分が硬め)
という商品もあるります。
それぞれ、肩や腰の負担軽減のためにマットレスの硬さを変えているものですので、エアウィーヴスマート01で納得できなかった場合は、他のタイプを使用してみるのもいいですね!
関連記事:エアウィーヴの口コミは悪い?後悔したデメリットの評判を調査
エムリリー優反発マットレス
デンマークの寝具メーカーエムリリー(MLILY)から、マットレストッパー用として5cmの優反発マットレスが販売されています。
優反発とはエムリリーが独自開発した低反発でも高反発でもない新素材のこと。
低反発ウレタンのデメリットを払拭した素材ともいいましょうか、
・沈み込み過ぎない
・反発力がある
・高反発ほど硬くはない
という強みがあり、反り腰対策としては理にかなっている素材です。
マットレスの上部に優反発、下部には高反発オープンセルフォームを使用することで、
・安定感の強化
・通気性アップ
・沈み込み過ぎによる底付き感を防げる
などのメリットもあり、寝姿勢の維持はもちろんのことながら、熟睡に必要な要素が詰まったマットレスといえます。
なお、エムリリー優反発マットレスのスペックは以下のとおりです。
種類 | サイズ |
セミシングル |
縦195cm × 横80cm
|
シングル |
縦195cm × 横97cm
|
セミダブル |
縦195cm × 横120cm
|
ダブル |
縦195cm × 横140cm
|
関連記事:エムリリー優反発マットレスの口コミ!悪い評判はある?
反り腰とは?
反り腰とは、姿勢の悪さから背骨の自然なS字カーブのバランスが崩れて、腰椎の生理的前弯が強くなっている状態になっていることをいいます。
もともと腰椎は緩やかな前弯になっているのですが、反り腰の場合は、本来あるべき骨盤の角度ではない状態、「骨盤前傾(骨盤の上のほうが前に傾いてしまう)」になっている状態です。
骨盤が前傾している状態(正常な位置・角度になっていない状態)になると、腰周りの筋肉に負担がかかるうえに、腹筋を使わない(使えない)姿勢になってしまうため、筋力が低下してポッコリお腹になりやすくなってしまいます。
また、骨盤前傾になると骨盤に繋がる股関節や、それに連動する筋肉にも影響が出てきて、XO脚になってしまい、外反母趾に繋がってしまう可能性もあるのです。
ほかにも、
・お尻のたるみ
・腰回りの筋肉への負担倍増
・背筋への負担
・鳩胸(胸部を突き出した状態)
・下半身の筋力低下
・関節の痛み
など、さまざまな不調をきたしてしまいます。
反り腰を放置した場合
反り腰を放置していると、体にさまざまな痛みやトラブルを抱えてしまう危険があります。
反り腰が原因で起こる症状には慢性的な腰痛がありますが、ただの腰痛と侮るなかれ。
「ただの腰痛」と思っていた症状が引き起こす、さまざまなトラブルがあり、具体的には、以下のような症状・不調があります。
疾患名 | 症状や危険性 |
ぎっくり腰(急性腰痛) |
筋肉に断裂が起きて神経を圧迫するため、強い痛みを感じる。放っておくと慢性的な腰痛やヘルニアになる危険もある。
|
腰部脊柱管狭窄症 |
足のしびれ、歩行困難、頻尿、筋力低下
|
梨状筋 |
筋肉が引っ張られて痛みやしびれを引き起こす坐骨神経痛などの原因
|
腰椎分離症 |
慢性的な腰の鈍痛や疲労感や、背中の痛み、
|
腰椎すべり症 |
足のしびれ、長時間立っているとゆかれがひどくなる、だるさを感じやすい
|
足は第二の心臓ともいわれるように、しびれや痛みから歩行が難しくなったり、外に出る機会が減ってしまうと、活力も奪われかねません。
慢性的な腰痛だからといって放置するのではなく、じょうずに対処していきたいものですね。
反り腰の原因
反り腰になってしまう原因は、ひとつではありません。
たとえば、
・正しい姿勢ではない状態が続く(長時間の座り仕事や無理な姿勢での作業)ことで、骨盤の傾きのバランスが崩れる
・肥満によりが筋肉が衰えて、自然なS字カーブを保てなくなる
・ヒールの高い靴を履くことで、前傾姿勢がきつくなりバランスを保とうとして腰が突き出る姿勢になる
など、さまざまな日頃の習慣が原因になることも多々あります。
中には、妊娠中にお腹に重みが増えることで、腰に負担がかかってしまったり、妊娠期間に反り腰の姿勢の習慣がついてしまったりして、出産前までは反り腰に無縁だった人でも、出産後に反り腰になってしまったという人も多数いました。
特に注意したいのが、反り腰になってしまうと負のループが生じること。
具体的にご紹介しますと、
反り腰になる
→股関節が硬くなる
→股関節以下の筋肉でバランスを保てなくなる
→腰で負担を補う
→反り腰が悪化する
反り腰になる
→腹圧(姿勢を保つ力)が弱くなる
→下半身太り
→腰で負担を補う
→反り腰が悪化する
反り腰になる
→筋力低下する
→内臓下垂になる
→ぽっこりお腹になる腰で負担を補う
→反り腰が悪化する
など、反り腰スタートで結果、さらに反り腰の原因や症状を悪化させるという、悪循環になってしまうのです。
反り腰でも快眠できる寝方
反り腰の人が快眠するには、どんな寝方をするのがいいのでしょう?
・仰向けで寝る
・横向きで寝る
・うつ伏せで寝る
など、人それぞれの寝やすいスタイルがあるでしょうが、結論からお伝えしますと、横向きで丸まってクッションなどを膝に挟んで寝るスタイルがおすすめです。
これまでにも少し触れてきたように、反り腰になると腰だけではなく背中にかけての負担も強くなってしまいます。
ですので、睡眠中に背中や腰の反りをゆるめるような寝姿勢をとるのがポイントです。
ちなみに、仰向けで膝を伸ばして背筋を真っ直ぐにして寝ると、いっそう反り腰の姿勢になってしまいます。
そのため、仰向けで寝たいのであれば、膝を立てて寝るようにしましょう。
立てた膝の間を埋めるクッションなどを置くようにすると、なおよし。
ただしこの場合、血流が悪くなる・寝返りがしづらくなるというデメリットもありますがので注意しましょう。
また、うつ伏せで寝るのは、睡眠姿勢として一番おすすめできない寝姿勢です。
特に、反り腰の人の場合は腰への圧迫がなくていいと思うかもしれませんが、それは大きな勘違い!
反り腰をいっそう強めて進行させてしまい、さらなる痛みを引き起こしてしまいますので、うつ伏せで寝るのは避けるようにしてくださいね。
腰枕は必要?
「腰の負担を軽減するために、腰枕を使用したほうがいい」という話を聞いたことがある人もいるかもしれませんが、科学的な根拠や、医療的な根拠もありませんので、特に使用する必要はありません。
たしかに反り腰に人の場合、横になったときに腰椎が浮き上がってしまい、寝具と腰の間の隙間ができることで、さらに腰の負担が強くなってしまうことや、腰椎が浮いてしまうことで体圧分散も妨げることも考えられます。
こういった理由から、「腰枕で負担を軽減しよう!」という考え方もあるのです。
実際に、「腰枕」とインターネット検索をすると数々の商品が販売されています。
しかし、腰枕を使用するにしても、正しい使い方ができていなければ、逆に腰痛や反り腰を悪化させてしまう危険もあり、デメリットもたくさんあることはあまり知られていません。
腰枕を使用することで、いくぶんは腰が楽に感じることもあるでしょう。
しかし、腰枕のせいで寝返りがうまくできない(=安眠の妨げ)、高さが合わない腰枕のせいで腰がいっそう痛くなるというデメリットもありますので、率先して使用する必要もないアイテムだといえます。
反り腰の根本的解決は筋肉を鍛えよう
いくらマットレスで反り腰の悪化を予防していたとしても、根本原因を解消しなければよくなることはありません。
ですので、反り腰の解消に向けたトレーニングも取り入れるようにしてみましょう。
一番おすすめなトレーニングは、腹横筋(インナーマッスル)を鍛えて、腹圧を上げるトレーニングです。
仰向けになって膝を立てた状態から、腹式呼吸で呼吸、胸式呼吸で呼吸するというのを10回~15回続けます。
呼吸するときに、お腹(作用している筋肉)に手をあてながらおこなってみると、どの筋肉をトレーニングしているのかの意識も高まるのでおすすめです。
やり方をもっと詳しくトレーニング方法を知りたい人は、「ドローイン」と検索してみると、動画配信サイトなどでもやり方が紹介されているのでチェックしてみてくださいね。
また、お腹から腰に繋がる大腰筋をストレッチするのも有効です。
大腰筋は直立の姿勢をキープする役割がある筋肉なので、この筋肉ががちがちにこり固まったり筋力低下をしてしまうと反り腰に繋がってしまいます。
片方の足の膝を立てて、上半身の重心を少しずつ前に移動させていくことで、膝をついているほうに繋がっている大腰筋を伸ばしていきましょう。
左右それぞれ3回ずつ程度、無理のない範囲でおこなうことで、大腰筋が伸び、凝り固まった股関節もストレッチするような状態になるので、体が開いて可動域も上がるのでおすすめです。
もちろん、こういったトレーニング以外にも、
・定期的な全身のストレッチで筋肉をしっかり伸ばす・ほぐすようにする
・適度な運動をして肥満予防をする
・高いヒールを履く時間を減らす
なども効果はありますので、日々、筋力低下の防止と筋肉をほぐす習慣をつけるようにしておきましょう!
参考:日本血液製剤機構:体幹を鍛えよう1 -ドローインの練習-|メンテナンス体操
参考文献: