マットレスで肩こりになる原因
マットレスが原因で肩こりになる場合、その理由は血行不良です。
ただでさえ現代人は肩こりになりがちな生活を送っています。
長時間のデスクワークやスマホ利用、運動不足により、筋肉を動かさず長時間同じ姿勢を取り続ける暮らしが常態化しています。
その結果、僧帽筋を中心とした肩回りの筋肉が血流不足に陥り、コリを誘発します。
血行不良を起こすマットレスとは、具体的には以下のようなものです。
・硬さが合わない
・寝姿勢の崩れ
・寝返りが少ない
以下、順に解説します。
マットレスで肩こりになる原因①硬さが合わない
硬さが合わないと、無意識に体に力が入って筋肉が緊張した状態になり、休ませることができないため、肩こりの原因になります。
硬すぎるマットレスはお尻や肩甲骨が沈み込まず、その結果腰が浮いてしまいます。
背中に手を差し入れてみて、スポスポ入るようなら硬すぎる証拠です。
また横向きになったときにも、肩の出っ張りが沈まず、体が斜めに反ってしまいます。
では、逆に柔らかすぎるマットレスはどうでしょう?
柔らかいマットレスの沈み込む感触が病みつきになる人がいますが、柔らかすぎるのは曲者です。
沈み込みすぎるせいで、最も重い腰周りを中心として、体が「く」の字に曲がってしまいます。
背中が常に丸まったような姿勢になるので、肩に余計な力が入ってしまいます。
硬すぎても柔らかすぎてもダメということがわかりますね。
マットレスで肩こりになる原因②寝姿勢の崩れ
寝姿勢が崩れると肩こりの原因になります。
リラックスできる寝姿勢は、立っているときと同じく、背骨が自然なS字カーブを描いているのが理想です。
ところが、マットレス選びを間違えると、正しいリラックスした姿勢が維持できず、起きたときに肩や腰、背中が痛くなることがあります。
先ほど挙げた硬さのミスマッチの問題のほか、胎児のように丸まって寝る癖のある人や、狭い窮屈な寝床で縮こまって寝る人も同様です。
また、あながちマットレスだけの問題とはいえません。枕の高さや硬さも重要な要素です。
首と頭を支えて自然な寝姿勢を保つのが枕の役割ですが、高すぎたり低すぎたりすると、首の骨の角度が自然な状態からズレます。
特にストレートネックを指摘されたことがある人は、枕が高すぎる可能性があります。
以上の理由から、寝姿勢の崩れが肩こりの原因になることがあります。
マットレスで肩こりになる原因③寝返りが少ない
寝返りが少ないと肩こりの原因になります。
寝返りが少ないと同じ姿勢が続き、同じ部位が圧迫されてダメージが蓄積し、また血流も悪くなります。
そうすると疲労物質や老廃物がたまってしまい、痛みとして現れてきます。
自分で寝返りを打てないほど弱ったお年寄りは、他人の手を借りて体位変換をしてあげないと床ずれになってしまいます。これは蓄積したダメージを逃がしてあげられなかった例ですね。
人は無意識に寝返りを打つことで、ダメージを受ける部位をずらし、代わりばんこに負担を引き受けています。
寝返りが少なくなるのは柔らかいマットレスです。
柔らかいマットレスは体に力をいれてもマットレスに吸収されてしまうため、寝返りに余計な力がいります。
柔らかすぎるマットレスは避けましょう。
マットレス以外で肩こりになる原因
マットレスを替えても肩こりが解消されない場合、マットレス以外の原因を疑ってみましょう。
ライフスタイル由来の肩こりの原因は以下のようなものがあります。
・長時間のデスクワーク
・長時間のスマホ利用
・運動不足
・猫背
・ストレス
仕事由来の場合は、職業をガラリと変えない限り解決は難しいでしょう。
若いころは回復が早いので気にならなかったかもしれませんが、年を取ると回復が遅くなるため、寝具で緩和しきれない部分がでてきます。
また、ストレスなどの精神的要因は寝具では解決できません。
さらに、肩こりは病気によっても引き起こされます。
・高血圧
・四十肩・五十肩
・頭蓋内疾患
・頸椎椎間板ヘルニア
・眼疾患
肩に直接関係ない場合は、筋肉をいくらほぐしても解決できません。
医療機関を受診することも選択肢に入れて検討しましょう。
肩こり対策マットレスの選び方
「肩こり対策マットレスってどこを見て選べばいいの?」
という方のために選び方を解説します。
選び方のポイントは4つ。
・硬さ
・高反発か低反発か
・体圧分散性
・寝返りのしやすさ
さらに暑がりな人は通気性のよさ、冷え性の人は保温性を重視して選ぶと完璧です。
これらすべてが自分にあったマットレスだと、寝ている間にしっかり体を休ませて、日中の肩や腰の疲労を回復させられます。
逆に、これらが合っていないと、寝ている間に部分的な疲労が蓄積し、起きたときに違和感や痛みを感じる原因となります。
肩こり対策マットレスの選び方①硬さは体重で決める
硬さは好みで選んでしまいがちですが、体重で決めるとハズレが少なくなります。
体重を支えるのに適した硬さというものがあります。
体重が軽い人はやわらかめ、体重が重い人は硬めのマットレスを選んでみましょう。
たいていどのマットレスにも「やわらかめ」「ふつう」「かため」のどれかが表記されていますが、体重の目安は以下の通りです。
45㎏未満→やわらかめ
45㎏~80㎏→ふつう
80㎏以上→かため
あくまで目安なので、例外もあります。
たとえば体重50㎏だけど痩せ型でひょろっと長いプロポーションの人はやわらかめでも構いません。
逆に、体重42㎏だけど背が低くて肥満体型の人は、ふつうの硬さのほうが適しています。
肩こり対策マットレスの選び方②高反発と低反発
高反発か低反発か、の選択肢では高反発をおすすめします。
低反発、それも安いマットレスは、耐久性が低いことが多いです。
耐久性が低いとすぐにへたってふにゃふにゃになり、支えるべき体重を支えられなくなります。
その結果、寝姿勢が崩れ、肩こりや腰痛の一因になります。
高反発は安いマットレスでも耐久性が高いことが多く、長く使えます。また、寝返りが打ちやすいため、負荷を分散させて体を休ませることができます。
そのため、高反発がおすすめです。
肩こり対策マットレスの選び方③体圧分散性
荷重を均等に分散させるためには、体圧分散性が高い方が良いです。
ただし、体圧分散性の指標はわかりにくいことが多いため、商品説明に体圧分散性のことが触れられていればひとまず合格としましょう。
基本的には、体とマットレスの接地面積が一つの指標になります。接地面積が大きいほど、より広い面で体重を支えることになり、体圧分散性が高いといえます。
たとえばニトリのNスリープだと接地面積を㎡で表していて、Nスリープのシリーズごとの定量的な比較ができます。
しかし、ほかのマットレスとは単純比較はできません。モデルとなった人の身長・体重・体型が全く同じなら比較可能ですが、メーカーが違えばモデルも違うのは常。
他にも、プロファイル(凹凸)加工だと、点で支えているため、フラットなマットレスより接地面積が少なくなります。
このように、体圧分散性はすべてのマットレスで共通して比較できるような指標がありません。
そのため、体圧分散性をウリにしているような紹介があれば、良しとしましょう。
肩こり対策マットレスの選び方④寝返りのしやすさ
寝返りがしやすいと、負荷を分散して1か所に集まるダメージを軽減させられます。
寝返りのしやすさは、腰部分の硬さによって決まります。
最も重い腰周りを適度な硬さにすることで、スムーズな寝返りが期待できます。
肩こりの場合は、全体が硬めのマットレスより、部位によって硬さの違うゾーニング設計のマットレスのほうが、より適しています。
腰の部分を硬めに、それ以外の部分は柔らかめにしているのがスタンダードなゾーニングです。
腰部分を硬くすると寝返りが打ちやすくなり、肩周りの部分を柔らかくすると仰向きでも横向きでも適度に肩が沈んで背骨がまっすぐになります。
「ゾーニング」
「Hゾーン」」
「5ゾーン」
「腰周りがかため」
などのワードが商品説明にあれば、ゾーニング設計のマットレスです。
肩こり対策マットレスのおすすめ
肩こり対策のおすすめマットレスを紹介します。
ニトリでも探しましたが、おすすめできるマットレスが見つからず、除外しています。
肩こり対策マットレス①ネルマットレス
ネルマットレスは「自然な寝返り」と「最高の寝心地」を追求した国産ポケットコイルマットレスです。
背中と腰の部分に硬めのコイルを配置したゾーニング設計で、ストレスのない自然な寝返りをサポートしてくれます。
肩の部分は柔らかめに仕上げていて、適度に沈み込むので負担が軽減されます。
また体圧分散性も優秀で、通常の倍以上のコイル数できめ細かく体圧分散してくれます。
スペックでいうと10万円は下らない高級ホテルのベッド並ですが、それがおよそ半値の75,000円(シングル・税込)で入手できます。
肩こりや腰痛で悩む人におすすめのマットレスです。
また返金保証が優秀なのも高評価ポイント。
何万円もはたいてハズレをつかまされたらたまったものではありませんが、ネルマットレスは寝心地が気に入らなければ、返品することで商品代金が全額戻ってきます。
しかも沖縄以外は返品送料無料、かつ家まで取りに来てくれる親切ぶり。
ここまで手厚い返金保証はほかにありません。裏返せば商品に絶大な自信があることがうかがえますね。
ノーリスクでお試しできるという意味でもおすすめのマットレスです。
(参考:ネルマットレスのクーポン情報)
関連記事:(NELL)ネルマットレスの口コミは悪い?腰痛い評判と体験レビュー
肩こり対策マットレス②ソムレスタ
ソムレスタはグッドデザイン賞2年連続受賞の高弾性マットレスです。
高い弾力がありつつ、硬さは154Nと高反発ながら硬すぎない絶妙な沈み具合。
寝返りのしやすさと高い体圧分散性を両立させています。
横向きで寝たときも、高弾性フォームと体の間に2㎝の詰め物があるので、適度に肩が沈んでリラックスした姿勢がキープできます。
また、敷く場所を選ばないのも高評価ポイント。
厚み10㎝のウレタンフォームなので、ベッドでも畳でも1枚で敷けて底付きしません。
敷布団のように三つ折りできるので押し入れや部屋の隅にさっと収納できます。
関連記事:ソムレスタの口コミ
肩こり対策マットレス③昭和西川ムアツ布団
ムアツ布団は寝具の老舗、昭和西川の看板商品。
20年以上のロングセラーを続けていて、最近では「睡眠偏差値を上げる」というコンセプトで好評を博しています。
その特徴は独特のタマゴ型凹凸構造。体の重さを点で支え、受け止めた体重圧をバランスよく分散します。
体に接する部分が少ないため、毛細血管を圧迫せず、血行不良を軽減することができます。肩こりや腰痛の人におすすめです。
またいつもサラサラで通気性も優秀です。構造上、マットレスと体の間に隙間ができるため、空気が通りやすく、汗がすばやく蒸発します。
ホコリも出ない、ダニもつきにくいウレタン素材。雑菌が繁殖しづらいので子供でも安心です。
おすすめは2フォーム90。
関連記事:ムアツ布団の口コミ
肩こりマットレス ストレッチ
肩の凝りをほぐすのにストレッチが有効です。
1時間に1回程度行って、筋肉を伸ばしましょう。
コツは肩甲骨を意識することです。
肩甲骨を動かすことで、僧帽筋・肩甲挙筋・菱形筋など肩周りの筋肉をまとめて運動させることができ、効率の良いストレッチになります。
仕事時間中にデスクでやってもあまり目立たないものを2つ紹介します。
1.肩の上げ下げ
肩を耳に近づけるようにしてギューッと上げ、ストンと落とします。上げるときに息を吸い、落とすと同時に息を吐きます。これを10回繰り返します。仕事の合間に行うことで肩をリラックスさせられます。
2.肘を動かす
指先を肩につけたまま、肘で大きく円を描くように腕を動かします。10回程度行いましょう。終わったら逆回転でさらに10回。