マットレスのノウハウ

ポケットコイルとボンネルコイルはどっちがいい?違いとデメリット

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ポケットコイルマットレスとは?

ポケットコイル

ポケットコイルマットレスとは、らせん状のコイルが不織布(ポケット)に入ったものがぎっしり並んでいる構造のマットレスです。

コイル1つ1つが独立しているため、身体を「点」で支えるのが特徴です。

コイルの太さや数、長さを調節することで、硬さを変化させることができるため、柔らかいものから硬いものまで幅広いラインナップがあります。

一般に高級なマットレスほど、コイルが細く、長く、数が多くなり、ふんわり沈み込む柔らかい寝心地になる傾向があります。

同じ「かため」でもカチカチのものから適度な弾力があるものまで幅があるので、可能であれば店舗で寝てみることをおすすめします。

スプリングが最初は柔らかく、押し込むと硬くなる特殊なコイルも一部高級品であります。

高級ホテルで使われているのはポケットコイルが多いです。

ポケットコイルのメリット

ポケットコイルのメリット:
・体圧分散しやすい
・振動が伝わりにくい

身体の凹凸にそって、それぞれのコイルが沈むため、重い部分(腰・お尻・肩甲骨)は深く沈み、軽い部分(足や背中)はあまり沈みません。

その結果、背骨のS字カーブが自然な状態に保たれ、無理のないリラックスした寝姿勢をとりやすくなります。

質の良い睡眠をとりたい人に向いています。

コイルはそれぞれ独立しているので、体重の重い人が寝ていても、沈むのは特定のコイルだけです。

隣で寝ている人のコイルに影響を及ぼすことはありません。

ポケットコイルのデメリット

ポケットコイルのデメリット:
・通気性が悪い
・へたったコイルが交換できない
・柔らかいと寝返りがしづらい
・重量が重い

コイルの数だけ不織布が使われているので、いくら空気を通す紙とはいえ、幾重にも重なると空気が抜けにくくなります。

寝返りをすることで、内部空間が押しつぶされて、マットレスが呼吸するなどといわれますが、マットレスを使っていない時間帯に空気の入れ替わりがあることはあまり期待できません。

また、コイルを使う量が多いので、重くなりがちです。20㎏以上はざらなので、陰干しをしたいと思っても持ち上げるのに一苦労です。

中にはコイルが2層構造になっているものもあり、30㎏以上と非常に重くなる場合があります。

ポケットコイルが向いている人

ポケットコイルが向いている人:
・硬いベッドが苦手
・寝返りが少ない
・二人以上で寝たい

ボンネルコイルマットレスとは

ボンネルコイル

ボンネルコイルとは、コイルどうしがマットレス全体にわたって連結されているマットレスです。イメージとしては金網を想像してください。

ポケットコイルと違い、隣接するコイルと一緒に体を支えるため、「面」で支える特徴があります。

フランスベッドだと1本の鋼線で編み上げる「高密度連続スプリング」という形成技術でマットレスを作っています。

ボンネルコイルのメリット

ボンネルコイルのメリット:
・耐久性が高い
・通気性が良い
・寝返りしやすい
・安い

マットレス全体で体を支えるため、1点にダメージが集中することなく、長持ちします。

また、ポケットコイルのように不織布で包まれておらず、空洞になっているので、通気性はポケットコイルより良いです。

マットレスのお手入れをサボりがちな人には向いているかもしれませんね。

硬めで沈みにくいため、寝返りは打ちやすいです。

ポケットコイルにくらべて安い傾向にあります。

ボンネルコイルのデメリット

ボンネルコイルのデメリット:
・振動が伝わりやすい
・劣化するとコイルどうしがすれてギシギシうるさい

コイルどうしが連結されているため、隣の人が寝返りをうつときの振動が伝わりやすいです。

パートナーや子供と一緒に寝ている場合、敏感な人だと夜中に何度も目が覚めてしまうことがあります。

振動だけでなく、コイル同士がこすれあう音も課題です。

寝返りをうつたびにギシギシいうと、静かに眠りたい人は気が散ってしまいますね。

ボンネルコイルが向いている人

ボンネルコイルが向いている人:
・体重が重い
・がっしりした体格
・寝返りが多い
・暑がりで汗かき
・硬めの寝心地が好き

がっちり体型や太っているなど、体重が重い人はかためのマットレスにしないと身体が不自然に沈みがちで、寝姿勢が崩れます。

ポケットコイルとボンネルコイルの違いの比較表

ポケットコイルとボンネルコイルの比較を表で見てみます。

ポケットコイル ボンネルコイル
特徴 点で支える 面で支える
価格帯 高い 安い
硬さ 柔らかめ~硬め 硬め
寿命 6~8年 8~10年
通気性 悪い 良い
振動 伝わりにくい 伝わりやすい

寝心地以外のスペックでいうとボンネルコイルのほうが優秀です。

実際にお店で寝てみて、沈み方や自分がどう感じるかを確かめておきたいですね。

ポケットコイルとボンネルコイルの寿命の違い

耐久性

ポケットコイルとボンネルコイルの寿命の違いについて解説します。

一般的に、

ポケットコイルの寿命:5~8年
ボンネルコイルの寿命:8~10年

といわれています。

ボンネルコイルのほうがやや寿命が長い傾向にありますね。

では、なぜコイルの総数が少ないボンネルコイルのほうが寿命が長いのか?

その理由は、ボンネルコイルは面で支えているからです。

ボンネルコイルはいわば金網のような構造をしていて、一部に大きな重圧がかかっても、コイル全体で支えることができます。

つまり、特定の1本1本のコイルに大きな負荷がかからず、ダメージが分散されるということです。

一方、ポケットコイルはコイル1つ1つが独立していて、点で支えます。

ローテーションをせず、同じ向きで寝ていると、常に同じコイルが同じ場所を支えることになります。

すると、腰や肩を支えるコイルにばかり負担がかかり、一部のコイルだけが早く消耗してへたります。

その結果、真ん中だけ凹むという現象が起きます。

例えるなら、ヘビロテする服とたまにしか着ない服のどちらが擦り切れるのが早いかということです。当然前者ですよね。

よく使うコイルがへたってきたら、それ以外の大部分のコイルが元気でも、寝心地は悪くなります。いわゆる買い替え時です。

コイルを部分的に交換することができればよいのですが、品質保証を設けているメーカー以外はそのような手間のかかる修理はしてくれません。

なお、上記の解説はあくまでコイルの寿命に関する話で、詰め物はまた別です。

コイルがまだまだ現役でも、その上の詰め物がへたってきたら寝心地は悪くなります。

綿がぺったんこになってコイルの感触が背中に感じられるようになってきたら、これまた買い替え時です。

詰め物のヘタリの速さはポケットコイル・ボンネルコイル関係ありません。

以上の点から、コイル自体はボンネルコイルのほうが長持ちする傾向にあります。詰め物は同程度です。

ポケットコイルとボンネルコイル、腰痛にはどっちがいい?

腰痛
「腰痛なんだけどどんなマットレスにしたらいいの?」

という方には、ボンネルコイルをおすすめします。

選ぶポイントは寝返りがしやすいかどうかです。

同じ姿勢で寝ていると、同じ部位に負荷がかかり続けます。

特に腰痛の人は、寝返りをうってダメージを分散させる必要があります。

そこで大切になるのが寝返りのしやすさ。マットレスのスペックで言い換えると、腰部分の硬さです。

一般的に腰周りが柔らかいマットレスは腰痛に向きません(人によりけりですが)。

柔らかいマットレスでは、踏ん張ってもマットレスに力が吸収されてしまい、寝返りに余計な力がいります。その結果、一晩あたりの寝返り回数が少なくなります。

かといって、ガチガチのマットレスでも困ります。フローリングの床にそのまま寝ることを想像してみてください。すぐにお尻が痛くなってしまいますよね。

腰痛には、腰周りが沈み込みすぎず、ほどよい硬さがあり、寝返りが楽に打てるマットレスが適しています。

腰痛の場合、以上のような視点でマットレス選びをします。

ボンネルコイルは全般的に沈み込みが少なく、硬めの仕上がりです。というより、すべてのコイルが結びついている構造上、柔らかく作れないといったほうが正しいですね。

コイルを柔らかくできないので、詰め物で柔らかさを調整します。

一方、ポケットコイルはコイルの太さや長さ、巻き数を調整することで、沈み込みの深さを変えることができます。

ポケットコイルマットレスにしたい場合は、「かため」と書いてあるマットレスか、腰周りが硬くなっているものを選びましょう。

腰周りが硬くなっているものは、商品説明を読んで、

「Hゾーン」
「センターハード」
「腰周りがかため」

などの表現があれば、合格です。

腰周りとそれ以外で異なる2種類のコイルを使い分けることで、最も重い腰部分を強化して寝返りのしやすさは確保しつつ、それ以外は沈み込んで包まれるような寝心地に仕上がっています。

硬いマットレスと柔らかいマットレスのいいとこどりをしていますね。

ポケットコイルとボンネルコイル、子供にはどっちがいい?


「子供を寝かせるにはどっちがいいの?」

→子供の年齢にもよりますが、ボンネルコイルをおすすめします。

・寝返りができない赤ちゃん
→うつ伏せになっても顔が埋もれず呼吸が確保できる

・小学校低学年
→ベッドの上で飛び跳ねたりするため、ある程度の強度が必要

体のケアというより、命にかかわる事故が起こらないようにしたいというのと、乱暴に扱ってもすぐに壊れない耐久性が必要です。

なお、赤ちゃんがいる家庭にもっともおすすめなのは、ポケットコイルでもボンネルコイルでもなく、ファイバーマットレスです。

理由は水洗いできるから。

赤ちゃんは吐き戻しやおもらしなどでベッドを汚しがち。

なのにマットレスや敷布団は家庭で洗えないものがほとんどです。

「干してもファブってもおしっこのアンモニア臭がとれない・・」という経験をした人はよくわかるのではないでしょうか。

しかし、ファイバー製は家のシャワーで丸洗いできます。

どれだけ汚しても、お風呂場に持ち込んでシャワーすればすっきり清潔。

汚しても大丈夫だと思うと、精神的にもラクです。

ということで、お漏らし対策をしたいならファイバーマットレスをおすすめします。

コイルスプリングマットレスとは

コイルスプリングマットレスとは、金属製のコイルを使ったマットレスです。

コイルを用いたマットレスが世に出たのは19世紀後半。

現在の形のインナースプリングマットレスが開発されたのが1920年代です。

普及の立役者となったのはシモンズ。

それまでタイタニックなどの豪華客船でしか使われないような高級品でしたが、大量生産に成功し、庶民にも購入しやすい価格を抑えたポケットコイルマットレスを販売開始しました。

参考:furniture dome-「シモンズ」はなぜ「世界のベッド」と呼ばれるのか?

反対の言葉は「ノンコイルマットレス」。コイルのないマットレスという意味で、ウレタン製やファイバー製のマットレスに使われるジャンル名です。

コイルマットレスの選び方

コイルマットレスの選び方は、どんな寝心地を求めるかによって変わります。

たとえば・・

「柔らかくてうずもれるような寝心地が好き!」

→ポケットコイルマットレスをおすすめします。

ボンネルコイルはコイルどうしが金網のように編みあがっているため、沈みません。

また、ポケットコイルならなんでもいいかというと違います。

まずは柔らかめのマットレスを選びます。

着目すべきはコイルの長さ。長ければ長いほどストロークが長く、沈み込みが深くなります。

コイルの長さは5.5インチが標準ですが、シモンズなどの高級品では6~8インチのコイルを使用しているマットレスがあります。

細長い形状をしていればいいので、長さは標準的でも、直径が小さいポケットコイルならアリです。コイルの数とコイルの直径は反比例するので、コイルの数が多いものを選んでください。目安としてはシングルサイズで600個以上です。

「腰痛がひどくて・・」

→ボンネルコイルまたは腰部分を強化したポケットコイルをおすすめします。

腰痛の場合は睡眠時に寝返りをラクにうてることが大切です。

腰部分が固めに作られていると、寝返りがしやすいです。

「子供がよくベッドで遊ぶから、頑丈なマットレスがいい」

→ボンネルコイルをおすすめします。

ボンネルコイルはマットレス全体で支えるため、ダメージが1か所に固まらず分散されやすい構造になっています。

そのおかげでへたりにくく長寿命です。

ポケットコイルマットレスのおすすめ

ポケットコイルマットレスのおすすめ商品を紹介します。

関連記事:ポケットコイルマットレスおすすめ

ネルマットレス

ネルマットレスは国産のポケットコイルマットレスです。

寝返りを科学したコイル配列で、無理のない自然な寝返りをサポート。

中央にかためのコイルを配置しているため、一番重い腰をしっかり支えてへたりにくく長寿命。その証拠に、10年保証がついています。

腰痛や肩こりで悩んでいる人におすすめです。

販売店は公式サイトのみですが、購入するともれなく120日間返金保証がついてきます。

商品に不満があった場合、120日以内に返品すれば全額キャッシュバックしてくれます。

10万円以上の高級マットレスの寝心地をお手頃価格で味わえます。

(参考:ネルマットレスのクーポン情報

関連記事:(NELL)ネルマットレスの口コミは悪い?腰痛い評判と体験レビュー

源ベッド 国産ポケットコイルハイグレード

源ベッドは国産マットレスの中では最も安いといっていいかもしれません。

国産マットレスだと10万円以上するのがふつうですが、源ベッドは3万円を切るシングル28,900円というおそるべき低価格を実現しています。

硬さが3種類から選べるので、好みのマットレスがみつけやすいです。

またサイズ展開も豊富で、ショートセミシングルという珍しい子供用サイズから、ダブルより少し広いワイドダブルまで幅広くそろえています。

高コスパと国産の安心感で、ファミリー層に人気です。

公式サイトで直接購入すると、1年の保証期間が3年に延長される特典がつきます。オトクです。

関連記事:源ベッド 口コミ

ボンネルコイルマットレスのおすすめ

ボンネルコイルマットレスのおすすめ商品を紹介します。

ニトリ デイ

ニトリのデイはなんと1万円を切る、6,990円という超低価格のマットレスです。

ボンネルコイルで1万円以下は、探せばあるのですが、ノーブランドの正体不明なものばかり。

そんななかで、ニトリの実績と安心感は光っています。

しかもこのお値段で5年保証つき。こんなことができるのはニトリだけです。ほかではマネできません。

店舗での取扱はなく、ネット販売限定になります。

ニトリの公式サイトか楽天の公式ショップで入手できます。

楽天でニトリ・デイをみてみる

ニトリマットレスおすすめ

無印良品

無印良品のボンネルコイルは脚付きマットレスです。

税込17,900円。

木のぬくもりのある足と白いベッドのシンプル仕上げでどんなお部屋にもマッチして、インテリアコーディネートがラクです。

脚は別売りで長さが選べるので、下に収納スペースを確保することもできます。

シングルサイズのみなので、家族で使いたいときは2つ買って脚どうしを縛って結合させる必要があります。

一人暮らし向けですね。

無印良品公式-脚付マットレス・ボンネルコイル・シングル(スチールメッシュ・洗えるカバー)

関連記事:無印良品マットレスの評判

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