ドッグフードの保存方法
ドライタイプのドッグフードは水分をほとんど含まないため、未開封で冷暗所に置いた状態なら長期の保存が可能です。
しかし開封したドライフードは、袋を開けて空気に触れると同時に酸化や品質の劣化が始まるため、とくに夏などの暑い季節の保存方法には注意を払わなければなりません。
愛犬の健康的な食生活のために、できるだけ品質が損なわれないように、フードの保存方法を工夫してみましょう。
開封したフードを密封できる容器に移し替えると、虫よけになるほか、「乾燥剤」や「脱酸素剤」を活用するとフードの除湿ができ酸化を防ぐこともできます。
また、フードを少量ずつ小分けにするのも、鮮度をキープするのにお勧めの方法です。
次は、開封したフードを保存するときの容器や注意点などについて、ご説明していきます。
ドッグフードの開封後の保存方法①袋のまま
開封したドライタイプのドッグフードは、袋のまま保存することができます。
フードの開封後は虫などが入らないように密封した上、直射日光の当たらない冷暗所で、なるべく常温で保存することをお勧めします。
保存に適した冷暗所がない場合や、高温多湿の季節や気温の変動の激しい時期などは、冷蔵庫で保存したほうがよいでしょう。
ドライフードを冷蔵庫で保存するときは、「結露」が発生することがあるため気をつけなければなりません。
冷蔵庫内と部屋の温度差によって生じる「結露」の水分をフードが吸収すると、カビの原因になりますので、フードの出し入れは素早く行いましょう。
また、袋のままフードを保存する場合は、なるべく早く消費できるサイズのものを選びましょう。
近年のドッグフード、特に国産のものは、内側にパウチがついていて、開封後もたやすく密閉できます。ナチュロルやこのこのごはんもこのような構造を採用していますね。
ドッグフードの開封後の保存方法②ジップロック
開封したドッグフードを、ジップロックなどのチャック付きのパックに移し替えて保存する方法もあります。
ジップロックに入れるフードは、1日分か2~3日分など、数日以内に使い切れる量に小分けしましょう。
小分けにしたフードをジップロックに入れる際、一緒に乾燥剤や脱酸素剤も入れておくとフードの鮮度をキープすることができます。
乾燥剤や脱酸素剤は、100均ショップやドラッグストアのほか、ホームセンターなどで販売されています。
また、ジップロックにフードを入れてチャックをするときは、必ず空気を抜いてから行ってください。
ジップロックに入れたフードは、なるべく冷蔵庫には入れないようにして、日の当たらない涼しい場所で保存するようにしましょう。
ドッグフードの開封後の保存方法③真空パック
「開封したフードの鮮度をしっかりとキープしたい」という人には、「真空パック」がお勧めです。
フードを小分けにして真空パックにすると、品質劣化の原因になる微生物の活動を抑えやすくなり、鮮度を保つことができます。
フードの真空パックには、家庭用の真空パック器を使用します。
真空パック器は専用のロールを好みのサイズにカットして空気を抜く器械ですが、家庭での真空パックでは滅菌処理ができません。
そのため「真空保存したからフードが腐らない」というわけではなく、「賞味期限が通常の1.5倍から2倍程度に長くなり、その間は劣化しにくくなる」と考えてください。
ただし、真空パックでフードを保存していても、直射日光の当たるところや高温になる場所での保管は劣化の原因になるため注意が必要です。
ドッグフードを冷蔵庫に入れるときの注意点
先述のように、ドッグフードを袋のまま冷蔵庫に入れるのは、結露でカビが発生する恐れがあるため、お勧めできません。
冷暗所での常温保存が難しい夏場や、高温多湿の時期などにフードを冷蔵庫で保存するときは、フードを小分けにしてタッパーやジップロックなどに入れましょう。
フードを袋のままではなく、小分けにして冷蔵保存することで、鮮度をキープした状態で使い切ることができます。
また、フードを保存するのは、「冷蔵室」よりも密閉性が高く外気に触れにくい「野菜室」の方が適しています。
ドッグフードは冷凍保存もできますが、長期にわたっての冷凍は品質も味も落ちるため、ジップロックなどに1食分ずつ小分けして行いましょう。
フードの冷蔵保存には、犬のアレルギーの原因になるコナダニの発生が抑えられる、というメリットもあります。
ウェットフードの保存方法
ウェットフードは水分を多く含んでいるため、開封後、常温で置いておくとすぐに腐敗してしまいます。
缶詰やレトルトパウチのウェットフードを開封したあと余った場合には、必ず冷蔵庫か冷凍庫で保存しましょう。
冷蔵庫で保存する際は、容器を食品用ラップでしっかりと包み、2~3日以内に食べ切るようにしてください。
ウェットフードは冷凍保存もできますが、冷凍後も2~3週間以内に使い切るようにしましょう。
冷凍していたウェットフードを使用するときは、自然解凍か冷蔵庫で解凍したあと、湯せんで人肌くらいの温度に温めると食いつきが良くなります。
フードを温める際、レンジを使用する場合は、加熱し過ぎると大切な栄養素が壊れる可能性があるため、十分に注意してください。
ドッグフードのストッカーを使う
開封したドッグフードをホコリや虫や湿気などから守り、品質をキープして保存したい場合は、フードストッカーを使いましょう。
フードの劣化を防いで愛犬の健康を守るアイテムのストッカーは、多くのメーカーから様々な製品が販売されています。
ストッカーでドッグフードを保存する際は、フードと一緒に乾燥剤や脱酸素剤を入れておくと、さらに品質の劣化を防ぐ効果が期待できます。
ただし、フード入りのストッカーを保管する場所には注意が必要で、直射日光の当たらない冷暗所に置くようにしてください。
ペットフード専用のフードストッカーは、ペットショップやホームセンターのほか、通販サイトなどで購入できます。
なかでもお勧めなのは、パッキン付きで密閉度が高く、容器の中の空気を抜いて真空状態にすることができる製品です。
ドッグフードの保存容器の選び方
ドライタイプのドッグフードは、未開封なら数カ月~1年半程度と長い賞味期限がありますが、袋を開けてしまうとすぐに品質の劣化が始まります。
したがって、愛犬の健康を守るためには、開封後のフードの品質をできるだけ落とさないように工夫することが大切です。
ペットフード専用の保存容器は、手軽に使うことができ、フードの酸化や湿気を防いで品質をキープするために役立つアイテムです。
フードの保存容器には、便利な機能を備えたものやスタイリッシュなデザインの製品など、豊富な種類がありますので選ぶのに迷うかもしれません。
次は、フードの保存容器の、「容量」「密閉性」「」取り出しやすさ」「お手入れがラクなもの」など、選び方のポイントをご紹介していきます。
選び方①容量の大きさは給餌量にあわせる
ドッグフードの保存容器を選ぶ際の重要なポイントは、容量の大きさです。
まず、日ごろから愛犬に与えているドッグフードの容量を確認し、1袋分のフードを一度に移し替えられるサイズの容器を選んでください。
保存容器のサイズに対してフードの容量が多すぎて入りきらなかった場合、袋に残ったフードの品質の劣化を招くほか、容器と袋の2つの置き場所にも頭を悩ませなければなりません。
とはいっても、ゆとりのある大きめの保存容器がフードの保存に適している、というわけではありません。
なぜなら、フードを入れた容器の、余った空間が広ければ広いほどフードが多くの空気に触れて劣化に繋がるからです。
保存容器は、ちょうど1袋分の給餌量が収まる容量の大きさのものを選びましょう。
選び方②密閉性が高い
ドッグフードの保存容器を選ぶ際は、密閉性の高さも重視しなければなりません。
密閉性が高い容器でフードを保存すると、外気を遮断できるため、湿気や虫やホコリなどをシャットアウトしてフードの品質をキープすることができます。
密閉性の高い保存容器なら簡単にフタが開かないため、愛犬のイタズラ防止にもなり、飼い主が留守の間も安心です。
保存容器のフタにパッキンが付いている製品は密閉性が高くなりますので、フタ部分もポイントにして選びましょう。
また、容器内の湿気予防に除湿剤などを入れる際、フードに触れることなくフタ部分につけられる製品もあります。
さらに密閉度を高めたいという人には、中の空気を抜いて真空状態にできる保存容器がお勧めです。
選び方③取り出しやすい
フードの容器は、「取り出しやすさ」も重要なポイントと考えて選びましょう。
保存容器は毎日の給餌のたびに使用するため、ドッグフードが取り出しにくいというだけでストレスになってしまいます。
容器を選ぶときには、フタが外せるタイプか開閉しやすいかなどを確認し、フードが取り出しやすいかどうかチェックしてみましょう。
口の大きな保存容器なら、スコップなどを使う際に手が邪魔になることがなく、スムーズにフードをすくい取ることができます。
高さがあり深い容器は、残り少なくなったフードを底からすくい取るのに苦労することもあるため、デザイン性だけで選ばないほうがよいでしょう。
また、容器にスコップを収納できる製品なら、毎日の給餌を効率よく行えるのでお勧めです。
選び方④構造はシンプルな方が手入れがラク
フードの保存容器を選ぶ際に忘れてはならないのは、「お手入れがラクかどうか」のチェックです。
愛犬の食べるフードを保存する容器は、衛生面にも気をつけなければなりません。
粉状になったフードのカスや油分などで容器が汚れたら、掃除や洗浄などをする必要がありますが、複雑な構造の製品はお手入れにも時間がかかってしまいます。
「洗う」「掃除する」などのお手入れをラクにするには、シンプルな構造で口が広い保存容器がお勧めです。
お住まいのシンクのサイズによっては、大きな容器は洗いにくいこともあるため、選ぶ際には製品のサイズ感にも注意しましょう。
また、構造が複雑な保存容器の場合は、パーツを簡単に取り外すことができる製品なら、しっかりと洗浄もできるため衛生的に使用できます。
おすすめドッグフード保存容器
ドッグフードの保存容器は、多くのメーカーから様々な種類の製品が販売されています。
豊富なバリエーションの中から最適なものを選ぶのは難しいかもしれませんが、保存するフードの量やデザイン性なども考慮しながら、条件をクリアする容器を見つけましょう。
次は、人気ランキングの上位の、おすすめのドッグフード保存容器を5点、厳選してご紹介していきます。
愛犬の健康的な食生活を守るための保存容器選びの参考になさってください。
アイリスオーヤマ密閉フードストッカーMFS-10
「アイリスオーヤマ密閉フードストッカーMFS-10」は、8~10キログラムのドックフードを保存できる容器です。
アイリスオーヤマ社のドッグフード保存容器は、他にもサイズなどが異なる製品もありますので、購入の際は品番をお間違えの無いようご注意ください。
「アイリスオーヤマ密閉フードストッカーMFS-10」の特徴としては、次のようなものが挙げられます。
・容器の幅が広く底が浅いタイプなので、フードが取り出しやすい。
・シンプルな構造のため、袋のままでの保管にも対応している。
・フタの裏側に除湿剤を取りつけられ、ゴムパッキンで密閉できる、など除湿対策がしっかりされている。
・付属のスコップ(容量約200ml)は、容器の底に残ったフードもすくいやすいようにカップと持ち手に角度がつけられている。
アイリスオーヤマ密閉容器MY-3
「アイリスオーヤマ密閉容器MY-3」は、約3キログラムのドッグフードを保存できる容器です。
アイリスオーヤマ社の容器は、他にもサイズや形の異なる製品がありますので、購入の際は品番をお間違えの無いようご注意ください。
「アイリスオーヤマ密閉容器MY-3」の特徴としては、次のようなものが挙げられます。
・容量が約8.2リットルの小さめのサイズで、使い勝手がよく置き場所に困らない。
・フタ裏に除湿剤を取りつけられ、フードスコップを収納できるスペースがある。
・ゴムパッキンとバックルでしっかりと密閉できる。
・ハンドル付きで持ち運びやすく、シンプル構造で軽量。
・小ぶりのサイズのため、小さめのシンクでも洗いやすく、お手入れがラクにできる。
ル・クルーゼペットフード・コンテナー
「ル・クルーゼペットフード・コンテナー」は、約800~900グラムのフードを保存できる、デザイン性の高いスタイリッシュな容器です。
「ル・クルーゼペットフード・コンテナー」の特徴としては、次のようなものが挙げられます。
・陶器と磁器の中間的な「ストーンウェア製」のため、耐水性がありフードの匂いや汚れがつきにくい。
・容器に空気穴が少ないため、湿気を通しにくい。
・温かみを感じさせるデザインで、おそろいのスコップも付属している。
・カラフルな4色から選ぶことができるため、インテリアなどにもなじみやすい。
・シリコンリング付きのフタで密閉性が高められている。
・汚れを落としやすいためお手入れがラクで、長い期間きれいな状態をキープできる。
・おそろいのフードや水用のボウルがある。
サクラペットフードオリジナルフードストッカー
「サクラペットフードオリジナルフードストッカー」は、通販限定のペットフードメーカー、「サクラペットフード」社オリジナルの、約1キログラムの小粒のフードが保存できる容器です。
「サクラペットフードオリジナルフードストッカー」の特徴としては、次のようなものが挙げられます。
・フタを開けずにドッグフードを注ぐタイプで、目盛り付きのキャップ部分を計量カップとして使用できる。
・2つのバックルとパッキン付きのフタで密閉でき、ハンドル付きで扱いやすい。
・プラスチック製の容器は、やや透け感があるため、ひと目で残っているフードの量を確認できる。
・シンプルな構造で小ぶりのサイズの容器は洗いやすいため、衛生的に使用することができ、お手入れもラク。
山崎実業密閉袋ごとペットフードストッカー 5613
「山崎実業密閉袋ごとペットフードストッカー 5613」は、その名のとおり、約3キログラムのフードが袋のままで保存できる容器です。
山崎実業のドッグフード保存容器は、他の製品もありますので、購入の際はお間違えの無いようご注意ください。
「山崎実業密閉袋ごとペットフードストッカー 5613」の特徴としては、次のようなものが挙げられます。
・袋のまま収納できる上、スタイリッシュなデザインでリビングなどに置いても気にならない。
・湿気や酸化を防ぐことができるパッキン付きのフタは透明で、フードの残量がわかりやすい。
・フタが大きく開くため、フードがスムーズにすくい取れる。
・持ち手があるので、移動やお手入れもラクにできる。
・180mlまで量れる計量カップ付き。
関連記事:ドッグフードの賞味期限