ダニにバルサンが効かない?燻煙剤が効果なしになるパターン
この記事は、
「バルサンしたけどダニに刺されまくり…なんで死なないの?」
という人に向けて書いています。
実は、バルサンが効かないと感じる背後には、いくつかの原因や注意点が隠れているのです。
この記事では、バルサンや他の燻煙剤が効果を発揮しないパターンと、それを回避するためのポイントを初心者向けにわかりやすく解説します。
あなたが再びダニとの戦いに挑む際の強い味方となる情報を、ぜひ最後までお読みください。
ここで得られる知識で、次回のダニ対策はきっと成功に近づくはずです。
ダニの卵には効かない
ダニの対策として多くの人が利用している「バルサン」。
しかし、実はダニの卵に対してはその効果が十分でないことが知られています。
ダニの卵は非常に小さく、外部からの刺激に対して強い耐性を持っています。
そのため、燻煙剤の成分が卵に直接作用することは難しく、卵から孵化したダニが再び増殖するリスクが残ります。
これが、バルサンを使用した後もダニのトラブルが続く主な原因となっています。
布団の繊維の奥に潜んでいると効かない
布団の繊維の奥には、私たちの目には見えないダニが潜んでいることがあります。
特に、湿度が高い時期や長時間の使用により、布団内部がダニの住みやすい環境となることが考えられます。
「バルサン」は多くの家庭でダニ対策として利用されていますが、布団の繊維の奥深くに潜むダニにはなかなか効果を発揮しづらいのが現状です。
燻煙剤の成分が繊維の奥まで届かないため、表面的にはダニが減少したように感じても、内部にはまだダニが潜んでいる可能性が高いのです。
耐性の強いトコジラミの可能性あり
実はダニではなく、耐性の強い「トコジラミ」が原因かもしれません。
トコジラミは、日本でも増加傾向にあり、特に旅行者の荷物やホテルからの持ち込みが原因とされています。
驚くべきことに、最近の研究によれば、日本で問題となっているトコジラミの90%近くが、家庭でよく使われる「ピレスロイド」剤に対して強い抵抗性を示しています。
具体的には、一部のトコジラミ集団は、ピレスロイド剤に対して1,000倍以上、さらには10,000倍を超える強い抵抗性を持っているとの報告があります。
この事実は、私たちが日常的に使用している殺虫剤の効果が、これまで考えられていたよりも低い可能性を示唆しています。
特に、欧米では既にピレスロイド剤に対するトコジラミの抵抗性が問題となっており、これらの抵抗性を持つトコジラミが日本にも持ち込まれている可能性が高いです。
このような背景を踏まえ、日常の生活や旅行先での対策が必要となります。特に、旅行から帰宅した際は、持ち物のチェックや洗濯を徹底することで、トコジラミの持ち込みを防ぐことができます。
バルサンのダニ駆除効果を最大限に発揮する使い方
バルサンでダニが退治できなかったとき、その理由は以下の2点です。
・バルサンを正しく使っても効かない場所にいる
・バルサンを正しく使えていない
後者だった場合、効果が発揮されないもったいない使い方をしていることになります。
バルサンのダニ駆除効果を最大限に発揮する使い方は、以下の5点を守ることです。
・引き出しや押し入れはすべて開けておく
・窓やドアは締め切る
・畳や絨毯の上に置いているものはできるだけ取り除く
・マットレスや布団は敷いたままにせず両面を空気にさらす
・2週間空けてもう一度バルサンをする
以下、順に解説します。
引き出しや押し入れはすべて開けておく
バルサンを使用する際の最も重要なポイントは、「引き出しや押し入れをすべて開けておく」ことです。
バルサンが発生する煙は、空間を均一に広がりますが、閉じたままの引き出しや押し入れの中には、煙が十分に届かないことが多いのです。
その結果、これらの場所に隠れている害虫を駆除することができなくなってしまいます。
したがって、バルサンを使用する前に、家の中のすべての引き出しや押し入れを開けておくことで、煙が隅々まで行き渡り、害虫を徹底的に駆除することができます。
窓やドアは締め切る
バルサンを使用する際、煙が部屋の隅々まで行き渡ることで、害虫を効果的に駆除することができます。
そのため、煙が外に逃げ出さないように、窓やドアをしっかりと締め切ることが必須です。
もし窓やドアが開いていると、煙が外に流れ出し、部屋の中の煙の濃度が低下してしまいます。
これにより、バルサンの効果が半減してしまう可能性が高まります。
畳や絨毯の上に置いているものはできるだけ取り除く
畳や絨毯は、その繊維の中に害虫が隠れやすい場所として知られています。
特にダニは、これらの場所を好む傾向があります。
バルサンの燻煙剤は、部屋中に広がることで害虫を駆除しますが、畳や絨毯の上に物を置いていると、その下の部分に煙が行き渡りにくくなります。
その結果、害虫が隠れている場所に十分な効果を発揮できない可能性が高まります。
特に、クッションや布団、玩具などの柔らかい物は、煙が浸透しにくいため、使用前には必ず取り除くようにしましょう。
畳や絨毯の上をきれいにしてからバルサンを使用することで、煙が均一に広がり、害虫を徹底的に駆除することができます。
マットレスや布団は敷いたままにせず両面を空気にさらす
多くの人は、バルサンを使用する際、マットレスや布団を敷いたままにしてしまいがちです。
しかし、これでは燻煙剤の煙が寝具の下側に行き渡りにくく、害虫を完全に駆除することが難しくなります。
対策として、バルサンを使用する前に、マットレスや布団を立てかけるか、少し持ち上げて両面を空気にさらすようにしましょう。
これにより、煙が寝具の両面に均一に行き渡り、害虫を効果的に駆除することができます。
2週間空けてもう一度バルサンをする
最後の効果的な使い方は「2週間空けてもう一度バルサンをする」ことです。
ダニの卵にバルサンが効かないことは上述しました。
しかし、2週間あけることで、チリダニやツメダニの卵が孵化して幼虫になります。
幼虫はまだ卵を産まない状態で、しかもバルサンが効きます。
このタイミングで2回目のバルサンを行うことで、新たな卵を産む前にダニを全滅させられます。
屋内で検出されるダニ | ダニ対策なら正しいダニ退治方法をご提案の日革研究所
バルサン使用時の注意点
バルサンの効果以外での注意点を、使用前と使用後に分けてお伝えします。
使用前
精密機器: バルサンの燻煙剤は、精密機器に悪影響を及ぼす可能性があります。特に、カメラやコンピュータなどの高価な機器は、使用前に安全な場所に移動させてください。
食品: バルサンの煙は食品に影響を与える可能性があるため、食品は密封または室外に移動させることをおすすめします。
ペット: バルサンの成分はペットにとって有害である可能性があります。使用する際は、ペットを室外に移動させ、十分な換気を行った後に部屋に戻すようにしてください。
植物: 一部の植物は、バルサンの煙に敏感に反応することがあります。大切な植物は、使用前に室外に移動させるか、適切なカバーで保護してください。
火災報知器: バルサンの煙は、火災報知器を誤作動させることがあります。使用前に火災報知器をオフにするか、カバーで保護することを忘れずに行いましょう。
使用後
まず、換気は絶対に欠かせません。バルサンの成分が部屋中に広がっていますので、使用後はしっかりと窓を開けて空気を入れ替えることが必要です。これにより、害虫駆除の効果を高めるとともに、人やペットへの健康被害を防ぐことができます。
次に、バルサンの効果で死んだ害虫の死骸を吸い取るために、掃除機を使用することをおすすめします。特に、床やカーペットの隅々、家具の下など、害虫が隠れやすい場所を中心に吸い取ることで、再発防止に繋がります。
また、掃除機を使用した後は、そのゴミをすぐに捨てることも忘れずに。死骸が放置されることで、新たな害虫の発生源となる可能性があります。
バルサンの種類と選び方
バルサンに限らず、燻煙剤は3種類に分かれます。
・煙タイプ
・水タイプ
・霧タイプ
ここでは、各タイプの違いと選び方について解説します。
煙タイプの特徴
バルサン煙タイプの最大の特徴は、その「強力な効果」です。3種類のバルサンタイプ(煙、水、霧)の中で、煙タイプは最も効果的とされています。
煙が部屋の隅々まで行き渡ることで、隠れている害虫も駆除することができます。
しかし、その反面、煙の量が多いため、アパートなどの狭い空間での使用には向いていないとされています。
また、煙タイプの使用方法は非常に簡単です。蓋を擦るだけで煙を発生させることができ、特別な準備や手間は必要ありません。しかし、その煙は一軒家などの広い空間での使用がおすすめです。
バルサン煙タイプの成分には、ゴキブリやダニ、ノミの駆除に効果的な「メトキサジアゾン」や、害虫の駆除と追い出し効果を持つ「フェノトリン」、さらに飛翔する虫や歩行する虫の行動力を失わせる「d・d-T-シフェノトリン」などが含まれています。
水タイプの特徴
バルサン水タイプの最大の特徴は、バランスの良さと使いやすさにあります。
このタイプは、容器に水を入れて缶を沈めるだけで煙が発生し、害虫駆除の効果を発揮します。
煙の量は比較的少ないため、アパートやマンションのような狭い空間でも使用しやすいのが魅力です。
しかし、火災報知器が反応する可能性があるため、使用前には必ず火災報知器にカバーをしてから使用することが推奨されています。
また、バルサン水タイプは、煙タイプと比較しても効果と煙の量がちょうど良いとされています。これにより、家の中にあるものだけで簡単に使用することができます。
さらに、バルサンの中でも水タイプは、害虫駆除の効果とともに、安全性にも配慮されています。
霧タイプ(ノンスモーク)の特徴
バルサン霧タイプは、家庭での害虫駆除に非常に効果的なアイテムとして知られています。
この製品の最大の特徴は、煙や臭いが少ないこと。
従来のバルサンと比べて、使用後の換気の手間が大幅に減少し、快適に使用することができます。
また、霧タイプなので、害虫が潜む隅々までしっかりと届き、確実に駆除することが期待できます。
さらに、この製品は使い方も簡単。容器を振ってから、ボタンを押すだけで、自動的に霧が放出されるので、手間いらず。
しかも、安全性も高く、ペットや子供がいる家庭でも安心して使用することができます。ただし、使用後は十分な換気を行うことが推奨されています。
バルサン(燻煙剤)以外の効果的なダニ退治方法
バルサン以外のダニ退治方法でもっとも効果的なのは、「高温」を利用した方法です。
日革研究所による実験結果によれば、チリダニは40℃の環境では2〜3週間で死滅しますが、50℃の環境では2〜6時間、60℃の環境ではわずか15分で死滅することが確認されました。
この結果から、50℃以上の高温がダニ退治に効果的であることが明らかとなりました。
高温を家庭で手軽に実現できる方法としては、布団や衣類を天日干しすることが考えられます。
しかし、天日干しのみでは50℃以上の温度を確保するのは難しいため、洗濯乾燥機やアイロンを利用する方法も効果的です。
特に、洗濯乾燥機は60℃以上の高温で乾燥させることができるため、ダニを効果的に退治することができます。
注意点として、対象物の耐熱温度を必ずチェックしてください。
たとえば熱に弱いウレタンマットレスだと、100℃のスチームアイロンをあてると変形してしまう恐れがあります。
高温に耐えられるものであれば、高温殺虫は確実にダニを全滅させられる効果的な選択肢です。
【高温でダニは死滅する?】ダニ対策で必要な温度を知ろう - 愛と情熱のダニ捕り研究所~愛する人をダニから守れ ~
布団乾燥機
布団乾燥機の温度は、吹き出し口で約70℃、それ以外でも50℃以上であり、ダニを死滅させる効果があります。
また、布団乾燥機を使用することで、布団の中の湿度を下げることができるため、ダニの繁殖を抑えることも可能です。
湿度が高い環境はダニの繁殖に適しているため、乾燥機を定期的に使用することで、ダニの増加を予防することができます。
コインランドリーの乾燥機
コインランドリーの乾燥機は、家庭用の乾燥機よりも高温での乾燥が可能です。
標準で70℃程度、低温でも50℃程度で乾燥できる上、中身が回転するため、全面をまんべんなく高温にさらすことができます。
また、コインランドリーの乾燥機は大容量なため、大きな布団や多くの衣類も一度に乾燥させることができます。
これにより、一度の操作で家中のダニを退治することが可能となります。
確実にダニを死滅させるなら、60℃以上の設定にして使いましょう。
スチームアイロン
スチームアイロンは、アイロン自体の温度は120~150℃、スチームの温度は約100℃という高温で、ダニを一瞬にして死滅させることができます。
布団やカーペット、ソファなど、ダニが潜む可能性のある場所にスチームアイロンを当てることで、ダニを退治することができます。
乾燥機に入れられない大物家具にも使えるのがメリットですね。
衣類のシワを伸ばすだけでなく、ダニ退治にも役立つ多機能なアイテムとして、家庭に一台あると非常に便利です。
ダニ対策アイテム①ROCKUBOT
ROCKUBOTは全自動で布団のダニ・細菌・ウイルスを除去してくれる除菌ロボットです。
マットレスの上に置いてスイッチを入れておくだけで、すみずみまで自動走行して殺菌してくれます。
ベッドの端までいくと、センサーで感知して落ちずにUターンして戻ってくる賢い子です。
ルンバを布団専用にしたようなイメージですね。
ダニ予防効果は第三者機関による検査で、「ダニの増殖が97.6%抑えられる」という実験結果が出ています。
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ダニ対策アイテム②ダニ取りロボ
ダニ捕りロボは誘引剤(ダニ取りシート)です。ゴキブリホイホイのダニ版といったところ。
アレルギーのもととなるチリダニ・ツメダニが好む匂いで引き寄せて閉じ込めて殺します。
使い方はベッドの中に置いて放置しておくだけ。
値段はちょっと高いです。3ヶ月分で8,000円ぐらいします。
ただし、安全性と効果はピカイチ。
毒ではなく乾燥させて殺すので、子供がいる家庭でも安全です。
メカニズムはダニ取りロボの中に入っている吸湿性セラミックが体に付着し、水分を奪って乾燥死させるというもの
誘引剤もビール酵母など食品由来の成分で作られているので安全。ニオイを嗅いで気分が悪くなったりすることもありません。
回収するときもラクラク。袋に入れて口を縛ってゴミ箱にポイすれば完了。
もうちょっと安ければ全員におすすめしたいですが、やっぱり高いので「とりあえず予防してみよっかな」ぐらいならスプレーで十分です。
アトピーやダニアレルギーがあり「絶対に駆除したい!」という強い意志があるなら、使ってみるのはアリですね。
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